女性と夫
朝日新聞朝刊の『「ツレ」が発達障害』の連載が続いていました。記者も取材対象も変わり、発達障害を持つ夫にふりまわされる妻の視点、カサンドラ症候群の話になっています。見出しには、「雑談できない夫」、「新婚旅行の初日に違和感」。妻の足と思われる写真に、「夫の一挙手一投足に疲弊する妻」と説明があります。でも、本文では「女性」と呼称されます。今回も、バランスの悪さを感じます。
不可解な行動の例として、新婚旅行で夫がホテルの調度品を壊した話が書かれています。夫は、フロントに連絡しようとする女性を制し、保険会社に電話し始めた。女性、「まず最初にやることは、ホテルの人に謝ることだよね」。夫、「謝る理屈が、わかんない」。他にも、「DVDをレンタルするときは、必ず旧作を指定」、「洗濯をするときは、洗濯機に衣類を入れる前と、衣類を取り出すときに、必ず手を洗った」。意思の疎通ができない例として、夫に家電量販店での買い物を頼んだら、数時間後に手ぶらで戻ってきた話が書かれています。夫、「確かに行ったよ。でも店は閉まってた」。女性、「別のお店で買ってきて欲しかった」。夫、「君が行って欲しいところには行ったよ」。
私には、個人差に思えます。優先順位の違いに思えます。ホテルへの連絡は保険の確認をしてからでも遅くはないし、夫は逆の立場でも弁済されれば謝罪は不要なのかもしれません。買い物も、「買う」より「指定の店に行く」が優先されたのでしょう。信じられないけれど、そうなのでしょう。「売ってなかったら別の店を探す」とか、「買えなかったら電話」とか、先を読んだ予防法はあると思います。旧作と手を洗うのも、理由があるはずです。
私には、今回の話は深刻に思えませんでしたが、発達障害の特性からくる行動を嫌う人がいるのは知っています。嫌なのは仕方がありません。「イヤ」を耐えるは大変です。手間はかかりますが、改善できる可能性はあると思います。そうする理由を尋ねるといいと思います。その上で、して欲しかった行動を伝えましょう。最終的には、どちらかの譲歩が必要になるでしょう。きっと、女性のほうが多くなります。幸せそうな関係に見えるので、できると思います。女性が望むように、夫との人生をよきものにできると思います。
2022年11月21日